社団法人 日本写真協会
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東京写真月間 日本写真協会賞 入会案内 写真協会プロフィール 事業報告
2004年日本写真協会賞受賞者
受賞者
受賞理由
国際賞 金 升坤
(キム・スンコン/韓国)
 
「遠くて近い国」といわれた日韓のへだたりを1970年代後半あたりから両国の写真文化の潮流の相互の積極的な紹介を通じて縮めていった功績は絶大なものがある。韓国ではじめての出版機能もかねた総合的な写真エージェンシー「TIMESPACE」を設立して、わが国の有力写真家を次々に招き、その写真表現のエッセンスをひろく韓国写真界に知らしめた貢献度に対して
 
功労賞功労賞 佐伯 義勝  
衝撃的なデモ隊などを撮った本格ドキュメンタリーから高度成長の時代意識の流れを的確に表現する料理写真へと見事な転換をとげた写真の行程には先駆写真の未知の領域への挑戦に充ちていた。多くの後進を育て、『婦人画報』などの婦人雑誌で活躍して、わが国に「料理写真」という新しいジャンルを定着していった功績に対して
 
山本 建三  
京都を写し続けた浅野喜市に続き、60年以上にわたって京都の風物の伝統美を風土意識ゆたかに描き上げてきた功績はきわめて大きく、格調正しい優美なまなざしによって現出する風景写真は多くのアマチュア大衆に受け入れられ、80数冊も刊行した写真集などで影響を与え続けた功績に対して
 
文化振興賞  清里フォトアートミュージアム
「ヤング・ポートフォリオ」
 
芸術表現における現代への挑戦は、つねに若い世代のエネルギッシュな意識にゆだねられるが、そうした意欲的な新人の作品群をつぎつぎに収集して、たえず新鮮な革新の表現をめざしてわが国の写真風土の上に刺激を与え続けている。
 
長野県阿智村と
熊谷元一写真保存会
 
昭和を代表するドキュメンタリー写真家のひとりである熊谷元一は、久しく山村の暮しを記録し続けてきたが、その業績を後世に正しく伝える目的で、出身地の長野県下の阿智村は「熊谷元一写真童画館」を設け、展示やデータベース化などの事業を行っている。同館とそれを支える村民の活動は、飽食の時代と化した現代の日本にきわめて雄弁に、熊谷作品を通じて日本人の暮しの原点を示してくれている。
 
年度賞 鬼海 弘雄  
浅草という場所の不思議な引力も手伝って浅草寺門前には個性豊かな人物が出没するが、それら強烈な個性の人物をモデルとして製作された写真集『PERSONA』には時代や風俗を超越した日本人の素顔が写り込んでいる。デビュー作『王たちの肖像』の延長上の作品だが、より深くより鋭い人間観察が、写真の厚みとなり、人間個々の存在の普遍的な尊厳を語る次元に達している労作といえる。
 
竹内 敏信  
写真展・写真集「天地」 環境破壊の現実を見つめるドキュメンタリーから風景写真へ転換して23余年になる竹内写真の集大成として結実した写真展・写真集「天地」は、悠久の自然を見直す風景への革新的な視線が躍動していて、わが国の風景写真の一つの到達点であった。風土の中で血肉化していく民族の記憶の中の時間の流れをとらえ、重厚な「日本人の原風景」という淵源のテーマを映像化した秀作に対して
 
作家賞 太田 順一  
20年以上にわたって、社会的弱者の位置に自らの視座を据え、さまざまな問題に真っ向から対峙してきた太田順一は、救急医療やハンセン病元患者の置かれてきた立場など、おざなりにされたり、偏見にゆがめられがちな問題に、果敢かつ地道に立ち向かってきた。いわば手造りの真摯なドキュメンタリーになって、既成のジャーナリズムの手が届かないテーマに挑み続ける姿勢は、貴重である。
 
森山 大道  
島根県立美術館や川崎市市民ミュージアム、北海道立釧路芸術館などで壮大に展覧された森山写真は、40余年間の総集編であり、都市的メカニズムとかかわり合う人間の生の精神の在り様をまさに生身の肉体を擦過させて成立する世界として鮮烈に映像化させてきた。最近作「新宿」においても、作家の視線はさらに深化し、森山イズムは一つの時代をあらわす表現に達している。
 
学芸賞 今橋 映子  
写真の都といわれるパリを舞台として活躍した20世紀の写真家たちが、はたして何を表現し何を語ったのかを、網羅的かつ論証的に解き明した画期的な著作が『<パリ写真>の世紀』である。丹念な文献調査と立体的な論証によって、パリという都市に出現した都市文化としての写真の実体を説得力豊かに語る本著作は、写真を学問対象として研究することの重要さと面白さをみごとに示している。
 
新人賞 石塚 元太良  
デジタルカメラを手に、アジア、ヨーロッパ、中東、中米を飛び回る足早な旅を続け、旅先の眼前の光景を、スピード感豊かに捉えた写真集が『World Wide Warp』である。目的や所用を携えない、まさに純然たる旅を続けることで、自らの世界観を打ち立ててゆこうとする若者の、バイタリティーとナイーヴさを合せ持つ感覚が見事に表現されている。今後の展開が楽しみな才能の登場である。
 
八木 清  
超大型の暗箱カメラを背負い極北の大地アラスカを踏破しながら撮影を続ける、異色の大型新人が八木清である。国内での発表は少ないが、プラチナプリントに仕上げるその作品の迫力は、稀に見る重量感を持つという。雑誌『風の旅人』に連載の写真作品では、モノクロームの美しいトーンの奥に、人間にとって大切な思想や感情を、ケレン味なく描き上げている。たくましい野生と繊細さを合わせもつ才能の登場である。
 
選考委員: 飯沢 耕太郎(写真評論家)
  海野 和男(写真家)
  北尾 順三(大阪芸術大学教授)
  河野 和典(日本カメラ編集長)
  立木 義浩(写真家)
  藤井 秀樹(写真家・日本広告写真家協会会長)
  本橋 成一(写真家)
 
(五十音順、敬称略)
 
■2004年度日本写真協会賞受賞作品展 詳細はこちら
期間:2004年5月28日(金)〜6月3日(木)  
会場:富士フォトサロン/東京  
〒104-0061 東京都中央区銀座5-1
銀座ファイブ2F: TEL. 03-3571-9411
会場: TEL. 03-3571-0309
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